田舎の家が新しくなりました。私は上京していて、いまは弟の家になっている実家のことです。住んでいる弟の好きなようにリフォームしていいとは思うのですが、まさかあれほど面影もなく変わっているとは思いませんでした。昔は、ほんとうに田舎の家だったのです。瓦屋根で、平屋建ての、ひと昔前の映画や白黒写真にたくさん写ってそうな家です。それがいまは、すっかり現代風のデザインになってしまいました。太陽電池までついています。弟は満足そうですし、私も弟が満足ならそれでいいと思うのですが、周囲の家は田舎風の家のまま、弟の家だけが都会風です。「浮いてるな」とぼそっと言ったら、弟も笑って「うちだけなあ」と言っていました。私にとって、そこはもう実家とはいえないのかなとも思いますが、それでも弟が頑張って作った家です。浮いていようがなんだろうが、立派な家だなと思いました。そしてなにより、昔の家は古かったですからね。風が吹くと窓ガラスがかたかた鳴っていましたが、いまはそれがないので、なによりです。 |
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